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ホーム > 体験記&リポート > 飛田さんの体験

飛田さんの体験

お世話になります。飛田と申します
私のABA体験記を書かせて頂きます。

1.つみきの会に出会って

娘(現在5歳)が、自閉症の診断を受けたのは、娘が3歳6ヶ月の時でした。
それと、同じ時期に友人のTさんから、「つみきの会」のことを聞きました。
つみきの会のホームページをみて、主人と「これはやる価値あるかも!?」と、つみきブックを見ながらABAをやり始めました。

しかし初めはABAをきちんと理解しておらず、時間がある時にセラピーをする程度でした。
つみきの会と出会って半年後、初めて福岡定例会に参加しました。
藤坂さんの個別指導を直接見て、主人も私も衝撃を受けました。

親御さんが何度やっても出来なかった課題を、親御さんから藤坂さんに代わった途端、
子供さんが次々と課題が出来るようになりました。参加した家族全員のお子さんがそうでした。

私は、今まで適当にセラピーをしていたことを深く反省しました。
そして、セラピストとして、親がどこまでABAを理解し実践出来るかが、子供の成長を決めるのだ、と思いました。

その定例会から約半年後、娘が4歳5ヶ月の時、運良く藤坂さんにコンサルして頂けることになりました。

初めの3ヶ月はコンプライアンスばかりで、課題という課題は、ほとんど出来ませんでした。それほど、娘の癇癪はひどく、藤坂さんに噛み付いたこともありました。
そんな娘でしたが、癇癪も消去でき、その後は素直にセラピーに協力してくれるようになりました。

2.トイレのこだわり

ここで、ABAを始めてから、克服できた事を紹介します。

娘は4歳半の時点でオムツがとれていませんでした。
おしっこをする感覚はわかると思うのですが、おしっこはオムツの中でするものと理解しているようでした。
決してトイレではオシッコをしませんでした。
ウンチも同様でした。

また、娘は公共のトイレに恐怖心をもっており、公共のトイレに入る事が出来ませんでした。
私がトイレに行きたくても娘がパニックになるので、二人で外出する時は、私はトイレに行くことが出来ませんでした。

初めに、公共のトイレの恐怖心克服についてお話します。
出来るだけ、どんなに泣いても迷惑にならないような利用者の少ないトイレを選んで入ります。(障害者用トイレを使っていました)
そして、ひたすら泣き止むのを待ちます。その時、「大丈夫よ」や「よしよし」といった声かけはしません。

ひたすら、何事も起こってないように、普通に泣き止むのを待ちます。
その時、他傷行為をしても無視します。
娘の場合は初日15分〜20分で泣き止みました。

泣きやんだら「お利口だね!!!」と褒めて強化し、すぐにトイレから出ます。
褒美にお菓子などもあげても良いそうです。
これを2〜3日続けると、どんどん泣く時間が短くなり、あっという間にトイレに入れるようになりました。
公共のトイレに入れるようになった事は、その後の生活を格段に楽にしました。

次にトイレでオシッコをする事を教える方法についてお話します。
娘の場合、オムツにオシッコをする事がこだわりになっていたので、かなり苦労しました。
つみきブックにも書いてありますが、最初はオマルを使いました。
そろそろオシッコかな?というタイミングでオマルに座らせます。
サイダーやファンタなど好きなジュースをたくさん飲ませて、ひたすらオシッコをするのを待ちます。
途中テレビやビデオも見せました。
娘はオムツ以外にオシッコをする事が恐怖になっていたので、オシッコを我慢して、初めは2〜3時間オマルに座りっぱなしでした。

そして、オシッコをすると、「ギャー!!」とパニックになっていました。
そんな娘でしたが、1週間も続けていると、オマルですんなりオシッコが出来るようになりました。
それから、トイレでオシッコをする方法に変えました。オマルからトイレへの移行はまったく抵抗なく、すぐに出来るようになりました。

最初の1週間に、娘のこだわりに負けなかった事で、乗り越えることが出来ました。
この2つの大きなこだわりを壊してからは、娘のこだわりで苦労することはなくなりました。

3.癇癪、他傷行為の消去

娘はABAを始める前はかんしゃく、他傷行為の大変ひどい子でした。
また、始めてからもしばらくは、ひどいかんしゃくを頻繁に起こしていました。

藤坂さんにコンサルに来て頂いて、初めに取り組んだのは、このかんしゃく、他傷行為の消去でした。

「足ちゃんと」「手はおひざ」などのコンプライアンス系課題をさせ、出来たら褒めて強化し、席を立たせました。

かんしゃくを起こしても無視して、課題を指示します。
はじめのうちは、1秒でも出来れば、すぐにオッケーとして褒めて席を立たせていました。(お菓子などもあげました)

これを繰り返しているうちに、だんだんと指示に従う方が得と思うらしく、嫌な事に対して、かんしゃくを起こして逃れようとすることはなくなりました。

他傷行為については、かんしゃくを起こした時に、周りにいる人を引っ掻いたり、髪の毛を引っ張ったりしてしました。

他傷行為をしても、まったく反応せず、何事も起こっていないように接しました。
そうする事で他傷行為も消去することが出来ました。

かんしゃくの消去が出来てからは、新しい課題が出ても素直に応じるようになりました。
あのすごいかんしゃくは何だったのか!???と思うほど、扱いやすい子になりました。

4.おわりに

現在娘は5歳8ヶ月です。
今の課題は、就学に向けての読み書き計算や、物事を文章で説明する練習や助詞、ごっこ遊びなど・・・・。

他にも色々ありますが、一年前は、オムツも取れていなかった娘がこんな事をしているなんて、セラピーを始めた頃は 考えてもみませんでした!!

ABAで学んだ事は、基本を深く理解することです。
強化、消去、プロンプト、スモールステップ・・・

つみきBOOKには、さらりと書いてありますが、これが大切なんだと、つくづく思います。
強化といっても、単に、お菓子をあげれば良いという訳ではなく、子供に注目しながら、
今は何が有効か??常に考えながら、ワンパターンにならないように 子供のやる気を引き出す・・・。とても奥深いものだと思います。

プロンプトにしても、加減が難しいですよね・・・。やはり、子供の状況を見ながら適切なタイミングで行う必要があります。
スモールステップも本当に重要で、何か課題でうまく行かない時は、このスモールステップが出来ていないことが多いです。

セラピーがうまくいかない時は、課題をもっと分解してやってみる、それでもうまくいかない時はさらに分解してみる、という発想が、様々な事を教えていく上で、本当に大切なんだ!と教えて頂きました。

1年ちょっと経って、ようやく 子供の状況を客観的に見れるようになってきました。
セラピーがうまくいかない時は90%以上、教える側に原因があると思います。
自分の状況は客観的になかなか見れないものです。

つみきの会の皆様には、ぜひ定例会に参加して頂きたいです!!
藤坂さんのセラピーを直接見ると、ABAの価値がもっと分かると思います!!
また、同じ障害を持つ親御さん同士、仲間がいると思うと、励みになります!!
まだまだ、未熟な私ですが、今後ともよろしくお願いします。

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