ミニマガつみき

プログラム紹介

第15号 2007.06.21:「ピアトレ課題」

<プログラム紹介>
今日のテーマ「ピアトレ課題」

毎月第三週は、ABA家庭療育の様々なプログラムを紹介しています。
今週はわが家で行なっていたピアトレーニングの課題のうち、つみきBOOKで紹介しなかったものをいくつか紹介します。

以下、トレーニングの対象となる発達障害児を「子ども」、トレーニングに参加した健常の子どもを「ピア」、指導役の親やセラピストを「大人」と呼びます。

<後追いする>
健常児は、年長の子どものあとにただわけも分からずくっついていくことがよくあります。そこで年長の子どものすることを見て、観察学習するのです。
しかし自閉症児はなかなか健常のピアの後をついて行ってくれません。そこで健常のピアのあとを自発的に追っていくことを教えます。

1)まずピアが部屋を出て行きます。そのとき最初はピアが子どもに「おいで」と言います。大人が子どもを促してやり、ついて行けたら強化します。ピアと子どもは、別の部屋で用意していた楽しい課題に従事します。

2)「おいで」という声かけを徐々に減らしていきます。

<協力する>
子どもに、ピアと協力して何かをすることを教えます。
例:テーブルを運ぶ
粘土やお絵かきをする場合に、そのために使うテーブルを、別室から運んできます。そのとき、子どもに片側を持たせ、ピアに反対側を持たせます。最初は大人が子どもの側にいて、プロンプトします。特に、途中で勝手に下ろしてしまわないよう、一緒についていて、テーブルを下ろそうとする行動は制止し、持ち続けていたら、数秒ごとに強化します。

例:おそうじする
床に紙くずをばらまいておきます。子どもにちりとりを持たせ、ピアに法規を持たせます。ピアがゴミを集めたら、子どもはちりとりをきちんと床につけ、ゴミを受け取ります。大半のゴミがちりとりの中に入ったら、子どもはちりとりを少し後ろに下げて、ピアが残りのゴミを掃くのをもう一度受け止めます。

<地面ドッヂ>
遊び課題です。四角いエリアを決めて、その中に子どもとピアが入ります。大人がエリアの両側にいて、ボールを子ども目がけて転がします。ボールが来たら避けることを教えます。最後まで当たらなかった人が勝ちです。

<おんぶ>
単純にじゃんけんをして、負けた方が勝った方をおんぶします。負けたときも、素直に勝った側をおんぶできたことを強化してあげて下さい。

<列に並ぶ>
楽しい活動、例えばなわとびを地面近くに渡して、それを順番にジャンプする、という遊びで、列に並んで順番を待つことを教えます。次のような標的行動があります。

①列の末尾に並んで待つ

②列が一歩進んだら、自分も一歩進む

③一番前列に来たら、その活動(例えばなわとびジャンプ)をする 今日はおそいのでこれくらいにします。また機会があれば、紹介します。

藤坂