プログラム紹介
第22号 2207.08.16:「3歳頃のプログラム(2)」
<プログラム紹介>
今日のテーマ「3才頃のプログラム(2)」
先月に引き続いて、私の娘の、3才頃のプログラムを紹介します。先月は3才3ヶ月頃のプログラムを紹介したので、今日はその1ヶ月後、3才4ヶ月頃の1日(1998.9.22)を選んで、その日を中心に、それ以前の数週間に何をやっていたか、を紹介しましょう。セラピーを始めてから、1年2ヶ月経っています。
<新語>
つる、けむり、ビル、おばちゃん、じょうろ、まめ、こいのぼり (相変わらず、物の名前を増やしています。デスクで教えたものもあれば、日常生活のなかで教えたものもあります。「けむり」は、まだ湯気と煙を区別できないだろうと思ったので、台所で湯気のことを「けむり」と教えてしまいました。すぐに覚えたのですが、その後、セラピーをさぼったので、いまだに湯気のことを「けむり」と言っています) <概念>子ども/大人 (これ以前に、おにいさん、おねえさん、こども、の区別は写真を使って教えてあったのですが、この頃は、綾(娘のことです)は子ども、パパやママは大人、と言うことを教えたと思います)
<場所>
文房具屋さん (この月に入って、公文の場所カードを使って、パン屋さん、ケーキ屋さん、靴屋さん、果物屋さん、魚屋さん、などを教えました。「コープ」も教えたのですが、これは実際に行って、こっそり写真を撮り、カードにしました)
<動作・文章>
~が入ってる、見える (引き続き、いろんな動詞を教えていますが、この頃になると、動詞単独でなく、名詞+動詞のフレーズの形で教えることも多くなってきました。「お口開けてる」「おめめつむってる」「汗かいてる」「水をあげてる」などです。 (この頃、「見える」という知覚動詞が登場しています。下敷きの後ろにキリンのミニチュアを隠して、いろんなところから、頭やしっぽ、足を覗かせたり、全く隠して見えなくしたりして、「キリン見える?」と聞いて、「見える」「見えない」と答えさせました。その後、いくつかの別の場面に般化させました。後から考えて、とても大切なプログラムです。)
<自動詞・他動詞>
落ちた・落とした (「落ちた」はかなり早く、2歳代で教えたのですが、今度は「落とした」を教えて、「落ちた」と区別させています。例えば綾に積木をテーブルから床に落とさせて、私が「積木が?」と聞き、「落ちた」、「綾が?」と聞いて、「落とした」と言わせます。質問の順序はランダムに入替えます)
<誰が?>
誰が投げた?誰が落とした?誰がなぐった? (「誰が?」の質問に答えられるようにしています) <助詞>「うさぎにチュしてる」 (「を」と「に」の区別を教えています)
<時間>
夜、昼 (この一ヶ月で、昼と夜の区別を教えることに成功しました。やり方は、同じ場所で、昼と夜に写真を撮り、「昼」と言って明るい方に、「夜」と言って暗い方にさわる、という方法です。あとで現実場面に般化させました)
<意志のイエス・ノー>
いる/いらない (先月、叙述のイエス・ノー(「うん」「ちがう」)は教えたのですが、今度は、意志の肯定・否定表現として、「いる・いらない」を教えています。これが出来た後、「いい」と「だめ」も教えました)
<代わりばんこ>
パパの番/あやの番 (積木を積んだり、簡単なゲームをする場面で、「次は?」「パパの番」「次は?」「あやの番」と言わせて、順番交代を教えました) その他には、数や平かな、絵、連続カードなどを教えています。
<綾ちゃんニュース>
「綾ちゃん、お手玉腹筋にはまる」 綾ちゃんは、最近、お手玉腹筋にはまっています。
これは、現北海道教育大学準教授の高畑庄蔵先生が、養護学校教諭時代に考案された方法で、6月の公開講座で教えてもらって、家でも出来そうなので、さっそく始めたものです。 洗濯かごに25個カラーボールを入れて、それを足で挟み、もう一つの洗濯かごを頭の位置に置いて、足下の洗濯かごからボールを1個取っては、寝ころんで、頭のところにあるもう一つの洗濯かごにボールを入れる、というものです。
綾は、これを一往復(全部移し終えたら、反対向きになってまた25個のボールをもとのかごに戻す)するところから始めたのですが、家内が「これはダイエットにいいわ」とすっかり気に入って、勝手に二往復に増やしてしまいました。そうすると、25個×4で、100回腹筋をすることになります。
私がシールを買ってきて、毎日、腹筋をしたらシールをカレンダーに貼るようにし向けたところ(カレンダーの各日付ごとに、小さな丸を書き、その中に「ふっきん」と書いておきます)、綾はそれがすっかり楽しくなったらしく、それから毎日やっています。
最近は、自分の判断でさらに増やして、2往復半、つまり25個×5=125回やるようになってきました。 終わると、「5回やった」と満足げに報告に来てくれます。
秋にはスリムボディに変身しているんじゃないか、と、楽しみにしています。
PS.小学校前の小さなお子さんはまねしないで下さい。
藤坂