あれこれ
第39号 2007.12.27:「綾ちゃんニュース」
<あれこれ>
今日のテーマ「綾ちゃんニュース」
「綾ちゃん」というのは、わが家の小6の娘です。軽度から中度の知的障害を伴う自閉症です。最近の綾のトピックをご紹介します。
<綾ちゃんUSJに行く>
先週末に台湾から妻の母、姉、姉の息子つまり甥(成人)、4才になる姪の娘(姉の孫娘)がわが家に遊びに来ています。急に「行く」と言われて、私も予定をびっしり入れていたので困ったのですが、さすがに一週間ほおって置くわけにも行かず、24日は明石の発達相談をお休みさせて頂いて、親戚孝行をさせていただきました。
24 日に連れて行ったのは大阪のUSJ(ユニバーサルスタジオジャパン)です。近くにありながら、これまで行ったことはありませんでした(私はお金のかからない娯楽が好きなタイプです)。しかしゲストのリクエストなので、やむを得ません。急遽、ネットで予約を取り、7人乗りのレンタカーを借りて出発です。もちろん綾と妻も一緒に行きました。
寒風の吹きすさぶ中、どのイベントも60分から90分待ちでしたが、クリスマス特製ケース入りの山ほどのキャラメルコーンのおかげで、綾は待ち時間を持ちこたえることができました。
入ったのは、シュレック、ETアドベンチャー、ジュラシックパーク・ザ・ライド、バックドラフトです。
ETは、モノレールのような乗り物(一度に12人くらいが乗って、一人一人自転車にまたがるような感じになっている)に乗って、ETの世界を旅します。 私にはちゃちな子供だましのセットに思えたのですが、綾は意外に気に入ったようで(考えてみれば、子どもなのですから、「子供だまし」がうれしくて当たり前です)、家に帰ってから、「またユニバーサル行きたい。星の旅に行きたい」と言い出しました。
「星の旅」というのは、映画の中でETと少年たちが夜空を自転車でこぎ渡るシーンがあって、それを模して夜空のセットの中をモノレールが通るところがあったのです。でも「星の旅」という表現は立派で、びっくりしました(妻があらかじめインプットしたのかも知れませんが)。
続いてジュラシックパーク。これはボートに乗って森の中の水路をゆっくりと動き、左右にいろんな恐竜が出てきます。最後は壊れた発電所の中に入っていき、真っ暗な中からいきなり急降下して外に出て行くのですが、この最後の落下が超こわかったです。
綾は最初から恐竜が怖かったようで(綾は猫も犬も怖いのです)、私の手を握りしめていましたが、発電所の中に入るとますます怖くなったようで、私も何度も綾の手を握りなおして、「大丈夫、パパがいるからね」と安心させてやりました。
でも最後の大落下のところは、私自身、このまま綾と天国に行くのではないか、と思ったくらい怖かったです。この落下の瞬間は写真が撮ってあって、出口で販売しているのですが、むしろ私の方が綾に身を寄せるようにして目をつむっていました。綾も目をぎゅっとつむって、歯を思い切り食いしばり、恐怖300%、という顔をしていました。
そのせいでしょう。帰ってから「また星の旅行きたい」と言ったあとで、「森は行かない」と言いました。「森に何がいるの?」と聞くと「恐竜」と行ったので、ジュラシックパークのことだと思います。
ジュラシックパークで怖い思いをしたにもかかわらず、USJはすっかり気に入ったようで、翌日になると、カレンダーをめくりながら、「5月3日憲法記念日・・・。」と言い出しました(6年生になると憲法のことも習うので、憲法記念日も意味はわからないながら、文字としては読めるのです)。
「ははあ」と思いながら、「何?」と聞くと、案の定「USJユニバーサルジャパンに行きたい」とのこと。あわてて「5月3日は行きません」ときっぱりと否定しました。綾のリクエストに一々応えていたら、お金がいくらあっても足りません。
藤坂