あれこれ
第45号 2008.02.28:「綾ちゃんニュース」
<あれこれ>
今日のテーマ「綾ちゃんニュース」
<あやちゃん、発達検査を受ける>
今月はいろいろ動きがあった月でした。
2008 年2月28日発行 まず長い間ぐずぐずしていた療育手帳を、とうとう取ることにしました。これまで、特に困ることはなかったのですが、これから中学・高校と進むにつれ、いずれは必要になる、と思ったからです。
その療育手帳を取るために、先日、実に7年ぶりに発達検査を受けました。新版K式です。結果は、総合53でした。
前回の幼稚園の時は60で、今回もその程度かな、と思っていたので、ちょっとショックでした。でも小学校に入ってからは学校の勉強の補助とピアノぐらいしか教えていなかったので、仕方ないのかも知れません。
50 しかないのに、綾はよく頑張ってきたと思います。
検査をした判定員によると、視覚的な記憶と、数唱の記憶だけは年齢より優れていて、16,7才程度だったそうです。この力で、これまで弱いところを補ってきたのでしょう。
50 から70が軽度なので、B2判定だそうです。来年は障害者控除が受けられるな、と、ちょっと楽しみにしています。
<あやちゃん、さよならコンサート>
今日は小学校で「さよならコンサート」がありました。卒業式に先だって、6年生全員とその親が参加し、各クラスごとに曲を一曲ずつ演奏するのです。
綾のクラスが選んだ曲はコブクロの「蒼く優しく」で、綾は伴奏のキーボードを選びました。
12月だったか、その楽譜を見せられてびっくり。プロでないと演奏できないようなとても難しいものでした。
しかしキーボード(ピアノ)は綾のほとんど唯一の特技ですから、ぜひ成功させたい、と思い、12月から少しずつ、仕事の合間を縫って練習させてきました。
1 月の終わりまでに、右手の旋律の方はなんとか教えたのですが、左手と合わすとなるとまたこれが難関でした。一ページごとに、難関のフレーズが次々と現れます。夜、早く帰れる日に、30分かけてそのフレーズを突破して、3日後にその次のページ、という感じで、なかなか進みません。
いよいよあさってが本番、というおとといになって、やっと最後のページまで一応は仕上げました。
それでもあちこちに練習不足のフレーズが残っていて、前の日、通しで弾かせるとやはりそこでつまずきます。しかしもう上手になるまで練習する時間はありません。
むしろ大切なのは、「しくじってもそこで止まらず、最後まで遅れずに弾く」ということです。できない部分をあまりうるさく言うと、綾はその箇所にこだわってしまって、もし間違えたら本番でも弾き直そうとして、取り返しが付かなくなってしまうでしょう。
ですから、「途中で止まらないよ」と言って、最初から最後まで通しで弾く練習を2度ほどし、止まらなかったことをすごくほめてあげました。
綾もこれまでの経験で、強いこだわりを持たせさせしなければ、「間違えても気にせずに、適当に弾く」という大切な技を身につけています。
今日はいよいよ本番。私は観客に回るつもりでしたが、まだ十分仕上がっていないので、急遽、本番も綾のそばについて補助することに。
午前中、リハーサルがあったので、そのときに学校に行って、綾のそばで楽譜をめくりながら、テンポを取ってやりました。綾は最後のページで一度全体の音とずれてしまいましたが、ラスト直前で周りの音を聞いて、復帰できました。とにかく「上手だったよ」とほめてあげました。
リハーサルでは、綾のキーボードのそばに私も立って補助したのですが、後で聞くと、それでは奥のピアノの子が見えなくなるから、すわって補助して欲しい、とのこと。自分の子の援助に一生懸命で、他の子のことがまるで見えていませんでした。反省です。
さて、午後の本番。今度はキーボードの横にしゃがんで補助したので、テンポまで取ってあげられません。しかし綾はリハーサルのおかげか、実に上手に周りの音に合わせて、軽快に弾いていきます。途中で笑顔も出て、キーボードから顔を上げて、時々軽い笑い声を上げながら、実に楽しそうに弾き始めました。私もその顔を下から見上げて、幸福感に充たされました。
本番は最後までテンポを外すことなく、上手に弾き終わりました。2ヶ月間の練習が無駄にならずに済んで、本当によかったです。
<中学校のこと>
綾は来年度、近所の公立中学に進学します。小学校と同様、親の付き添いで普通学級に進むことを希望しています。
学校には去年の夏にその旨、申し入れて、秋に校長先生に直接面談しました。 返事は1月頃もらえる、とのことだったので、ずっと待っていたのですが、2月に入っても一向に返事がありません。こちらから電話をすると、かえって先方が断りやすくなりそうで、かけずにいました。
特殊学級の申請はしなかったので、綾は普通学級と言うことになっています。しかし普通学級で綾が一人でやっていけないのは明白です。しかも小学校で親の付き添いが有効かつ問題もなかったことも明らかなので、このまま行けば、自然に親の付き添いを認めざるを得ないはず、下手に動くとかえって不利になる、というのが私の読みでした。
今日、ようやく中学校に問い合わせの電話をしたところ、案の定、忙しくて来年のことは先延ばしにしていたようで、教頭先生が具合悪そうに受話器に出られましたが、「基本的にそちらのご意向に添う方向では考えています」とのこと。現時点ではその返事で十分でしょう。
「きっとお忙しいんだろう、と思っていました。別にお返事は急ぎませんから」と言って、受話器を置きました。
本当は最後の詰めが終わるまで、ここに交渉過程を公開したくなかったのですが(ここに公表したことが先方や教育委員会の耳にはいると、我々に不利に働く可能性があるので)、「綾ちゃん、中学どうされますか」とあちこちで聞いて下さるので、お知らせすることにしました。
特に明石とその周辺の皆様、ここに書いたことを、地元学校関係者の耳に入れないようにくれぐれもお願いします。
藤坂